グッピー 「恐怖の館」
今日はグッピーのお話です。
子供の頃からペットの類は一度も飼ったことがない私。
昨年暮れ、職場でグッピーを飼い始めました。水の中で、水草に揺られながら泳ぐ姿はなんとも癒されます。浄水器からの水が流れ落ちる音も気持ちを和らげます。人が近づくと、餌をもらえると思って(^^)グッピーちゃんも寄ってきます。可愛い!!
その可愛いグッピーたちを、長期の休みの間、私が家へ持ち帰ることに。
実は、我が職場には春休み(私の場合土日含めて6日間ほどでした)があります。なので、グッピーを持ち帰ったのは3月終わり頃。水槽の移動はちょっと大変なので、5月も連休だからと、そのままゴールデンウィークまでの1ヶ月あまりを我が家で過ごすことになったのです。
その間に事件が起こります。
ことの顛末をお話しする前にぐっピーの生態を少し説明させていただきます。
グッピーは容易に繁殖する魚です。メスとオスを同じ水槽に入れておくと、程なく妊娠します。メスのお腹が大きくなることでわかります。胎内で孵化させてから子供を産む繁殖形態「卵胎生」です。つまり、魚なのに赤ちゃんが産まれるのです!一度に生まれる数は、5〜50匹くらいになります。メスは精子を体内に保存することができ一度の後尾で3回も妊娠・出産ができるということです。受精後出産までは1ヶ月くらい。気温によっても妊娠期間は変わり、暖かいと早く、寒いと長くなる。寿命は1〜2年ほど。
なかなか興味深い魚です!
さて、飼っているのは、大人のオス1匹、メス2匹、子供3匹。
私が、家に持ち帰る時点で、メスのお腹は大きくなっていました。もう1匹のメスもお腹はやや大きめ。いつ生まれるか、ワクワクしながら連れて帰りました。
一つ問題がありました。グッピーは生まれた赤ちゃんを大人が食べてしまうのです。だから、出産間近のメスは隔離する必要があります。でも、その時期を見極めるのが難しいのです。あまり早いと一人寂しくなってしまいそうだし。隔離用の入れ物は水槽とは呼べない直径10 cmほどの瓶しかなく、窮屈でメスの体調が心配で長くは置いておけません。
途中、今かなと判断してメスを瓶へ移した時。水槽と並べて置いてあったのですが、ガラス越しにオスと見つめあっているではないですか。ほんとです!餌も食べず、じっとしているばかりで寂しそう。一晩で戻してあげました。
その後も、なかなか産まれず・・・。
そんなとき、私が近づいても寄ってこず、餌への食いつきが悪くなっている日が2〜3日続きました。調べてみると餌に飽きる事があるとか。私はすぐに買いに行きました、別の種類の餌を。
さっそくあげてみましたが、やはり、これまでのようにガッツく感じがありません。元気がない感じはしませんでした。かえって、オスの尾や体がやけにキラめいて綺麗に見えて「いつの間に成長してたのね〜」と感動したりして。
そんな日が5日ほど過ぎた頃。とうとう、その日は来ました。
仕事から帰宅して、いつものように餌をあげると、食べない。どうしたのかな?
と、その時、何か小さいものが水槽の底を横切ったのです。そして、他のグッピー達も後を追うように横切ったのです。なに?と目を凝らした瞬間・・・・・・・
事件は起こりました!!!!!
母グッピーの口の中へ、赤ちゃんグッピーが消えたのです!!!!!
パニックでした。大人たちが、赤ちゃんを追い回して・・・食べていたのです。
この数日、産んでは食べ、産んでは食べ・・・だったのでしょうか。だから、餌にも興味をなくし、色艶がよくなっていたのでしょうか。
どういうこと〜〜!
怖い〜〜〜!
赤ちゃん、怖い思いさせて(・・)ごめんなさい!!!
もう必死です。慌てて瓶と網を用意して「どいてどいて〜」と念じながら、水槽の中の赤ちゃんは小瓶へ、お母さんグッピーは別の瓶へ移しました。するとすぐにまた3匹生まれたのですが、またお母さんが赤ちゃんグッピーを追いかけ始め・・・・。赤ちゃんを救出して小瓶へ・・・。
ほっとする間も無く、
改めて、水槽を観察し、赤ちゃんグッピーを探しましたがいないようです。私の水槽には砂利など敷いてなく、水草は小さい器に入れ、ビー玉を土代わりしてます。花瓶に花を生けている感じです。水草は赤ちゃんの隠れみのになるとの基礎知識はありましたので・・・・水草の中にいるのではと、
器ごと取り出してみると、居ました。水草の根っこのビー玉の隙間に3匹。ビクビクして潜り込んでいました。怖かったでしょう。
結局、生き残ったのは5匹。30匹くらい産むのではないかと思っていたので・・・20匹余りは食べられてしまったのかも。
可愛かったグッピー達の野生を見て、ほんと怖かった。
素敵な癒しの水槽が「恐怖の館」となった1日でした。
あれから10日ほどたち、私の心のざわつきもなんとか収まり、ようやくまた可愛いと思えるようになったところです。
今日は水槽をきれいに掃除して、水を3割ほど交換し、赤ちゃんが隠れるための水草を増しました。
もうすぐ、もう1匹のお母さんグッピーが出産しそうなんです。
その報告も、また・・。